高貴な精神

今、シェークスピアを読んでいる。有名な作家だが、読む気にならず、やっと手にする気になった。リア王のお馬鹿さんは、口先だけの奇麗事を並べる悪魔のようなゴナリルとリーガンにすべてを譲った。後にリア王は自身の愚かさを呪うのだが。
人間の幸せは誰を選ぶかに関わっていると言っても過言ではない。
私は本物の馬鹿と一緒になった。故にリア王の嘆きが他人事には思えない。
人間の悲しい性に、愛されたいと言う習性がある。ええ年こいたリア王でさえそうなのだ。その心理は間違ってはいないのだが、人は時に勘違いを犯す。
私が勤めていた病院でもリア王のようなお馬鹿さんはいる。仕事に執着だけを持ち愛着が全くないから患者さんに対する思いやりが全くない。それだけならまだ救われる。冷淡でありながら評価だけは欲しがるから始末に負えない。
こんな輩はそこら中にゴロゴロしている。偉くなって人を見下す輩。部下が従うのはあんたがその位置にいるからで、誰もあんたを愛してはいない。
勘違いしなさんな。部下は狙ってるだけなんだ。あんたのお宝とやらを。
私は極度の寂しがり屋なんだが、こいつに愛されなきゃ生きて行けないのなら、死んだ方がマシ！
人間性が見えてくると余計にそう思う。どこで狂ってしまうのだろう。
私は単純だから、好きなことと好きな人に喜んでもらいたくて頑張ってきたように思う。何が一番嬉しいかって言ったら好きな人に認められることだろうね。
最近の人は肩書きやらで人が尊敬すると勘違い輩が多いように思う。屈折してんな。
素直さがないんだ。私は元旦那に[甘えてもいいのか]と言われた時ゾッとした。互いに信頼関係を築く努力もしなかった関係では甘えるなんて発想は有り得ないのだがな。
やつの中では何らかの関係があったんだろうが、私の中には全くない。
一方通行では何も生まれないのだと思う。せめて感謝の気持ちくらいあれば救われるのだが。
一番いいのは気持ちが繋がっていることかな。リア王にコーディリアの気持ちが伝わらなかったのはリア王の人間性のレベルの低さ以外の何物でもない。
リア王は最後は自らの愚かさを嘆いたのだが、元気なうちに賢い選択肢が出来る人は幸いかな。
他人の精神的レベルに関しては私がどうのこうの申し上げる訳には参りませぬが、私は死んでもリア王が選んだ馬鹿女からのお情けだけはご遠慮したい。
誰もが心優しき人から愛されたいのよ。私を愛しても私はあなたのものにはならない。私の愛が欲しいなら人間として優しい人間になりなさい。が、私なんだ。私がサライを好きな理由は単純なんだ。優しいから。