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職場で陰湿な虐めを繰り返す人の気持ちが分からなくなっている 前は多少なりとも理解出来た、と言うよりその世界にいて、違和感を感じながらも過ごせた 違和感と言っても漠然としたもので確固とした意識ではなかった 嫌々ながらも彼らと共存出来ていた それさえ今は苦痛でたまらない 彼らとの距離は次第に開いて、埋めがたい溝すら感じる
子供が生まれ、引っ越した先が今と似たような環境だった 周りの人は明らかに私を余所者として陰湿な目を向けていたのは事実で、私はここは嫌だ!そう訴えた 返ってきた言葉は[どこに行っても一緒だ]あの男らしい言葉だと思う
何もかも諦め生きている男は努力の代わりに諦めを取ったんだと今なら分かる
我慢を美徳とする日本人特有の倦怠感を漂わせた男に私は何時しか苛つくようになっていた 無気力と言う空気に飼い慣らされていくうちに人に迎合する癖が身に付いていたのだろう 今、その反動として彼らへの拒否が激しくなっているようにも思う
神などいない…それでも私は祈ってしまう ここから逃げたい…死ぬことでしか逃げられないなら、それも仕方ない、とも思う 私が人間らしく生きる限界がある 最近、死んだ後の想像が全く出来ない 以前なら、見知らぬ世界への恐怖が多少なりともあった それさえ無くなった ただ、この世界が嫌でたまらない 人間に対して何の希望も感じれないのはたまらなく辛い 誰も愛せないのがいかに辛いことか、愛されないことより愛せない苦しみが孤独を広げていく 子供がいても結局一緒だ 私は母親のようにただ血が繋がっているから、と言う理由だけで彼らを受け入れることなど出来ない 母親は私を受け入れるより自分を押し付けてきた 職場でも家庭生活でもみな似たか寄ったりだ 相手を理解しようとはせず押し付けてくる 拒めば陰湿な虐めになる
闇の中でねじれた意識が私までも絡めようとする 彼らから見たら私はさぞかし馬鹿に見えることだろう 単純なことを複雑にするのはねじ曲がった精神なんだ、と思うのだが、言葉にする気にさえならない ただ、逃げたい
激しい不整脈が起きる度に(もう、いいよ…)ポツリと呟く 救いが死にしかないなら、いったい誰が孤独への道を歩くのだろう そこにしか人間はいないのに
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