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一時、アメリカ映画のあっけらかんとした明るいセックスシーンに憧れた時期がある スポーツ感覚で、罪の意識が全くないからなんだが、それだけ、私の中でセックスは神聖なものであったのかも知れない 恥じらいとでも表現しとこうか
悩ましい…と言う表現もある 読んで字の如し、恋に悩みながら苦悩に耐える姿は実に色っぽい だが、これとて、浅はかな人間の姿は悩ましいとまでは行かない 悩ましいと言う領域まで苦悶出来ないからなんだが
燃え盛る情熱の炎を必死にこらえ、漏らすまいと耐えている姿がいちばん色っぽい 人間の残虐性と関連していると思われる 快楽と苦痛が複雑に入り混じった境地 恋とは正に苦痛と快楽の闘いではなかろうか 苦痛が勝つか快楽が勝利するか、その狭間でいずこにも行けない思いがある
引き裂かれる…と言う表現もある 愛する喜びと苦しみは、言わば、切り離せない関係にある
女を落とすことに必死こいている男にはこのような色っぽさは逆立ちしたって出せない 女も然りだ 小野小町は言い寄る男になびかなかったが故に[穴なし小町]と噂?か、誠か知らぬが、付いたらしい 誰ぞ小町の穴を覗き見でもしたのだろうか 小町ともあろう女が口の軽い男を相手にする訳がないから、この話は相手にされなかった下素男のやっかみに過ぎないと言うのがわたくしめの感想だ 風情がある、無しは悩みの深さと関連し、人間性にも寄るのだと
悶絶は確かに苦しいのだが、見方を変えれば、苦悶するだけの対象に巡り会えた幸せとも解釈出来る 宗教も言ってるではないか 全ては無だ、と 苦悶するだけの価値あるものに巡り会えたってことは[無]を脱した証に他ならない
と、言う訳でアメリカ式の発散型は軽傷の痛手に対しては効果を発揮するが、重傷の患者には通用せんのだ アメリカ人が外向的なのは中身がないからでもある ちょっと乱暴な結論に至ってしまったかな…
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