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事件が起きるたびに私の中で出番を待っていたかのように、その場に相応しい役者が出現する 彼女なり彼なりが出てくると本来の私は意識から離れた場所で芝居見物の気持ちになる 舞台が終わると急激に冷めていくのが分かる 私の意志では無く、何者かの指令で動いているような感覚を感じる それは、ある一つの物事に向かって何らかのパフォーマンスであるのだろう 芝居が終わった後にいつも考える[効果はあったのだろうか?]と その答えに関しては私には分からないのだが、私の芝居の目標はただ一点を見据えているのだけは分かる その一点が何であるのかも
私の中の何者かが指し示す目標 私はその為の道具に過ぎないのだが、悲しいと言う感覚ではない この日の為に予め用意されたように相応しい感情が目を覚ます 演技では出せない感情が蓄えられ噴出する
昨日のことを思い出す(このことの為だったのか)と 何らかの変化が起きる前触れにいつも怯えていた 実際、昨日はもう死ぬかも…と言う所まで精神状態が行き着いていた 私だけではない 私の相手役の彼もある存在から見たら、ただの道具に過ぎないのかも知れない そうなのだと自覚があるか、ないかの違いに過ぎない ある意志に振り回され苦しむ者と委ねる者の違いでしかない 並の人間では乗り越えられない危機に対して、予め用意された心理がある 終わった後に思う(死ぬほどの事件では無かった)と
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