サライちん

今日はそんな気分だ サライちんと呼びたくなる気分 仕事場でサライに似た雰囲気の人がいる やっぱり猿っぽい サライはゴリラだが仕事場の彼はモンキーかな ネズミ男と言えば嫌なイメージだが彼はコマネズミの如く素早く実にチョロチョロと動き回る
しゃべるのが苦手なんだろう 黙々と仕事をこなす 私はこの手の男に色気を感じてしまう 自意識がないのがいい[斎藤さんって個性的ですね]と呟くと大概の人が認めるほどの個性派、なんだが一見没個性に見えるのがまたいいんだなぁ
[斎藤さんって気が長いですね]これは逆を突いた質問を敢えてした 内心このタイプの人間は気が短いと知った上でのこと 何もかも分かってるより[あっ意外ですね]知らないふりをするのがいい 世の中にはいい男が売れ残っているもんだ 女に男を見る目がないんだろう かく言う私も男を見る目が無かったので偉そうには言えない 自分が在ると言う意味を履き違えていた 自分が在るから自分のことはほっとけるんだろうな 自分に拘らない自由な人の傍らは居心地がとてもいい 意識するとギクシャクして相手の良い所が見えなくなるものかも 斎藤さんをチラッと見ながらさりげなく通り過ぎて行く