行き止まり

頑張って生きていても、行き詰まる時がある。酒でも飲めたら気分転換になるだろうが、飲めない。寝るに限る！寝ても解決策がない時は、妄想だか空想だか区別がつかないのだが、現実には有り得ない事を考える事にしている。人間の視覚の面白い所は写真の様に写しはするが、そのまま保存しない。ダ、ビンチが絵画で苦心したのもこの辺りの人間の深層の世界だったらしい。目の前にあるものがかもしだしている獲たいの知れないものを絵画に描こうと苦心したとか。モナリザから漂う怪しげな空気。発している側と受け取った側の親和力が絶妙な世界を生み出す。緊迫した現実と私との間には緊張感がある。この二つの間に目に見えないが何等かの関係がある。さしずめ綱引き状態なんだろうな。どっちもが頑張ったら何時迄も決着はつかない。現実は私の思い通りにならない様に出来ている訳だから、私の考え方ひとつと言う訳だ。どうにもならない問題で悩むか、やけくそでもいいから、楽しむか。私は間抜けだから、後者の方だなぁ。現実逃避とも言うのだが、ガキの頃から現実には泣かされてきたから、逃げ足だけは自信がある。いずれにせよ、追い詰められた頭では何も考
えられないから、取り合えず撤退し、様子を伺う。現実の状況は移ろい易い。私が妄想で遊んでいる間に気が変わる時もある。妄想は私が苦しい時逃げ込む世界なんだが、安易に逃げ込んでいる訳ではない。絶対絶命の時だけ妄想の入口が開く。