プライド

そうか。そう言うものか。愛する人より自分のプライドの方が大事だとすりやそりゃ無理だな。
上手く行かない訳だ。私は愛する者を失うくらいならプライドはかなぐり捨てる方かも知れない。
今日もまた雨だ。あの日に帰ったような雨が降っている。
別れの辛さを忘れないで、とでも言ってるように降る。忘れたくても忘れられないものがある。心を通わした人との別れは身を切られるより悲しかったが、私は言葉には出来なかった。[後一年だけね]そんな約束があったから。
もう、これ以上我が儘は言ってはいけないのだとこらえていた。あんなに必死で追いかけたのに最後は受け入れるしかなくなる。
プライドでは無く、相手の気持ちを考えてのことだった。だけど、違うんだね。私とは違うんだ。
そこまで人を愛したりはしないんだ。
心が壊れそうなほどに愛したりはしないのかな。それも寂しい人生だが。どっちを取ると言われたら愛する方を取るかな。生き続ける事も大事なんだけど、私は駄目だ。愛する者を失っては生きれない。そんな気がする。愛する人がいるから輝いて見える。心に抱きしめている人がいるから。
私の本音。
なんで、出逢ったのかなと考える。逢った瞬間に気持ちが響いてきて不思議な気がした。手にとるように聞こえてきた。どこにいても見てくれている気がした。一緒にいる時間が楽しかった。別に話をする訳でもなかったのに。側にいるだけで良かった。
ずーとね。
恋人と言うよりあなたの子供みたいでもあったかな。安心しきっていた。