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多分これって新坂だな、そんな気がする。出会いも奇妙なんだが、付き合うようになっても契約は結ばなかった。今なら言葉より新坂の優しさを信頼したと思う。時折振り返って私を見ていた眼差しは新坂なんだと分かるんだが、あの頃はそれが見えていなかった。何かを感じてはいても、私が味わったことのない優しさは分からなかったんだろう。
たまたま、似たような人に逢ったから気付いたのだが、最高の料理の味は感覚として記憶に残るもんだ。体で覚えたことは忘れないのだと思う。セックスもあったんだが、それはオマケのようなものでしか無かったんだろう。そこの部分はまるで記憶喪失にでもなっていたように見事に消えている。
他の人はそこだけが記憶に残っているのも不思議だ。
(帰っておいでよ)あれは私が黙って新坂の前から姿をくらます癖があったからなんだね。口にだして言う人じゃ無かったんだけど、居なくなる度にそう思っていたのかな。大抵ヒョイと居なくなってはヒョイと帰っていたのだが、大阪に帰った時は無意識のうちに別れの予感に怯えて別れ強くなろうと頑張っていたのだが、我慢出来なくなって電話したような感じだ。初めて怒られたのがあの時だった。新坂は本当に怒らない人で、そう言うのに慣れていたから意味が理解出来なかった。
今なら分かるよ。
あの頃のように同じことを繰り返しているのだが、無意識では無く、意識的なとこが違う。新坂も私が突然居なくなる癖の理由を知るべきだったんだ。
[何故、俺に黙って居なくなるんだ]って怒るのもいいけど理由は聞かなかった。
にいざか、私が居なくなる度に何を思っていたのかな、ふっと知りたくなるんだが、多分、にいざかは帰ってくるって確信もしていたのかも知れないね。毎度のことだと慣れっこになるんだが、最後に一回だけ怒られた。堪忍袋の尾がきれるってのがあるんだが、人の気持ちにいい加減気付け!だったのかな。
私は感度がいいんだか悪いんだか分からん。
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しんみりした場面を思い出したかと思いきゃ笑える場面が脳裏をよぎる。心のいちばん深いとこにいるサライはとても静かなんだが、時たまヒョイと水の中から頭をもたげると妙な生物になっている。悪ガキがサライの頭の中に落書きでもしたような、ヘンチクリンな感じかな。
真剣とクソ真面目は違うのだと思うのだが、冗談と本気の境目が私は曖昧らしいそうな。
要するにアバウトな性格で空白があると落書きをするような感覚なんだと思う。大した落書きじゃないから消せばすむことじゃない。こう言う類の落書きはジョークでしかないのだが、迫真の演技が災いとなり?ジョークにはとって頂けないのだが誤解を訂正する気にもならない。ちょいと道を外れても帰り道さえ分かっていれば原点からやり直せばいいじゃん。完璧が嫌いってのもあるかな。
失敗を楽しめるっていいと思うし、何度でも出直せる仲であって欲しい。そう言う意味ではサライは懐が大きいんだろうね。ただ一つだけ妙に拘っている部分があるとしたら[俺は男だ]ってとこかな。はい!十分立派な男でございます。
肩書きなぞに頼る必要もないくらいの男ってのはなかなかいないかも…
毎日なんだかんだで嫌なことが結構あるんだが、サライの前では愚痴を言う気にはならないし、まっ言う必要も感じない。側にいるだけで私は心が穏やかで安心しきっているんだと思う。安心しきって現実を忘れられるからジョークも出るんじゃないかな。
多分、私が愚痴を言う人間は嫌いな人なんだと思う。愚痴を言うしか関われない悲しい関係なんだろう。そう言う自分が嫌いなんだけど、そんな関係しか築けない人もいる。
なんとなく側にいるだけで現実を忘れて過ごせるって素敵じゃない。別に約束した訳でもないのだが、いつの間にかサライと私の奇妙なキャッチボールが出来ていた。
[君がそんな気ならこれでも食らえ!]豪速球が飛んでくる度に私は笑いこけている。知り合って一年ちょいで、会話らしきものもさして無かったんだが、無言で伝わってくる温もりがある。
人間の頭で考えた理性には限りがある。[あなたは理性的だ]確かに理性的な人ではあるが、傲慢な理性もある。激しい感情を持ちながらコントロール出来る人は強い理性を備えているのだが、彼の感情はひ弱な気がした。それ以上は話す気にはならず場を外した。[僕はあなたを認めている][私はあなたに認めて頂かなくて結構です]それが私の答え。
理解されているとは思えなかった。彼のは私への単なる好意であり、私と言う人間への好奇心でしかない。男と仕事をしていく上で最も厄介なのが、男と女と言う意識だと思う。
男としてのプライドを捨て対等に見て頂くしかなくて[私はあなたが嫌いだ!]多分、多少傷付いたかも知れないのだが、仕事場で個人的感情は出さないだけの理性は持ち合わせているのではとの期待をしてのことだった。私が何を目指して動いているのかを説明して分かってもらうより私の行動の後から答えは出る。そう言う風にしか理解されない理性がある。人間の頭脳を超えた理性を証明するには結果を出すしかない。恐らく多くの開拓者が無理解の中で沈黙の行動をしてきたのだと思う。
未だかって歩いたことのない前代未踏の大地へと向かう者に付いてくるだけの勇気のある人はいない。せいぜい好奇心からか好意から私を引き止めたいのか独占したいかのいずれかだろう。
本当に私を愛してくれるなら恐れず信頼し、共に歩いてくれるはず、と言うのは私の考えであって人に強制するものではない。
愛されるのも悪くはないが、私浅瀬は嫌いなんだ。深い人は自分の心を沈黙の中で身悶えしながら耐えるだけの強さがある。言葉にも身振りにも出さない強さがある。私が思う理性とは抑えがたいものさえ抑制出来る人を理性を超えた理性と言う。
それは恋愛においても言えることだと思う。安易に言葉に出来るような思いではないから、安易に叶ったなら疑いを持ったりもする。この後にとんでもないでんぐり返しが待っているのではと。
確かな手応えを得るまで信じない人は謙虚なのかも知れない。いちばん恐れるのは失うことだから…
サライ、出会ってから一年が過ぎたね。何度も別れたり、近づいたりを繰り返しながら一年が過ぎた。何度も繰り返し確かめる。会わない時間がサライと私を引き離すならそれはそれで構わない。
別れに怯えていた頃の私はもういない。いろんな偶然があって本当に神様が仕組んでいるんじゃないかと思える出来事はまるで奇跡のようでもある。
君は忘れられるのかな、あの日のあの目を。
私はもう二度とあの目には会わないような気がする。密かに好意を持ってくれている人をさりげなく感じてはいても、鼓動が違うんだね。
サライの鼓動はもっと深いところから聞こえていた。孤独な世界から声も無く、肌を通し伝わった温もりと目と目で語り合った瞬間が今でも夢のようだけど、ただ一つの真実。
昔に書いた詩をここに記しておきます。[おまえの言葉は愛しているとは語らない けれどおまえの目は愛を語ってやまない おまえの肌を通し伝わる温もりは私がかって味わったことのない至福を思わせ、私は原子の形に帰る 安堵しつつ長い旅路から帰る]
サライの側で感じていた安らぎ、不思議な時間、不思議な確かさ。
サライ、私が座っていたソファーがある。そこに私が座っているだけでサライは誇らしげに動いていた。あの時に聞こえていた鼓動は小さな子供のようだった。(そこにいてね)
ずっとずっと聞いていたい鼓動、もっともっと近くで感じていたい鼓動。
サライ、胸が痛い、狂おしいくらい胸が痛む。あの日の鼓動を思い出す度に胸が痛む。
永遠に降り続けるがいい。私はもう別れに怯えたりはしない。嫌いな人と一緒にいることの苦痛に比べたら別れなんぞ、へっとも思わなくなった。
嫌いな人の側にいるだけで私の細胞はざわめき、心臓は喘ぐ。人と言うものがこれほどの影響力を与えるものだとは思わなかったのかも知れない。みんな似たか寄ったりにしか思えず、人間に絶望しかかった時にサライに逢った。今まで私は何を見ていたのだろう。誰も彼もが同じように下らないできそこないに思えて絶望的な気持ちで生きていて、ふいに死にたくなるくらいの奈落に落ちていくような気がした。
それを食い止めているのがサライだと思う。自分に確かな中心が出来た途端周りの人間をありのままに見るようになった。私は人を比較しているのではない。
私の周りに半径一メートルの世界があるなら、そこに踏み込める人間は誰か、と言う単純なことに思える。何故、サライはスンナリ踏み込めたのかも分かっている。
サライ、君の心の美しさ以外の何者でもない。君は好きだが、君がその心を失えば私は君には未練すら感じないだろう。美しい肉体を持った君も単なるガラクタにしか見えなくなる。君がその美しい心で誰かを愛したならアッサリ諦めることだって出来る。
私が恐れているのは君との別れなんかじゃない。君が下らないガラクタに変わり果てるのを恐れている。逢わずにいれば君は永遠に美しいままの姿で私の記憶に残る。[会うのが怖い]そう言った私の言葉を君がどんな風に解釈したのかは知らないが、最初の私の言葉を覚えているなら分かってくれるだろう。[私は心の美しい人が好きなの]形がないから守りきる人は少ないのだが、私には見えてしまう悲しい性がある。別れより絶望するのが怖いんだと思う。君より君の心が好きで、同じ心を持った人を探している私がいる。君に似た気持ちを持って私に近づいてくる人も君の心だけは持っていない。その魂も…ないんだ。多分、君の心は人間の永遠の憧れ。


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