理想的人間

私が何時も話している神様とやらは軟体動物で、知性を備えた存在だ。頭の中でイメージした物に形を変えて行く。この地上に新たな高等生物が生まれるなら、今の人間以上に柔軟であって欲しい。私は社会は一つの生命に思う時がある。手には手の役目がある。足にも、感情にも。一人の人間では担えない程人間の各部位が肥大したのが、社会であるなら、自分の大切な体でもある社会を汚したりはしない。自己拡大すると社会を担っている個人が見えて来る。私は歩く時、足がある事を嬉しく思う。見える事が当たり前であっても、目に感謝したい。長年連れ添った私自身をいとおしくも思う。最後の日まで私と供にある心が、世界を写す時、そこに私がいる。個人と世界を隔てるものは見えず、果てしなく自己が拡がる。感覚として感じものがあり、そんな時は、孤独ではなく個性としての私を感じる。自分らしく生きてこそ健全な社会もあるのではと思う。