はまり役

ガキの頃から役者に憧れがあった、が諦めた。理由はブス。以上。今は個性的な役者が活躍しているが、私の若い頃は皆美人だった。こりゃ無理だ！映画を見ていて思った事と言えば、様々な人生を生きれるなんて、いいな。そんな所だ。現実は限られている。一つの現実を生きる。が、出会いで多様な人間を演じる。役者ではないが、似た様なものだ。誰も私を知らない土地では何者にでもなれる。私の過去を知る者のいない地では自在に姿を変える。ヒット作がない方が自由に変われる。下手にはまり役でも演じた日には、脱出が出来なくなる。印象が強すぎて、見てる側が忘れられない程強烈だと、脱出困難になり、永遠に同じ役を演じる。それが好きな役者はいないであろう。と私は思う。出逢いの度に役が変わる。私ではないが、完璧に演じきった時の快感は最高だ。騙しているつもりはない。むしろ楽しんでくれるくらいがいい。今度会う時はどんな役を演じたら喜んでくれるか。役作りをしてる時に世界が生まれる。はまり役は飽きるであろう。