愛の原点

思いやりを欠いた人間関係は何も築けないのだと思った。かと言って彼らに合わせる気にはならない。黙って仕事をしていると、かえって人の心がよく見えるものだとも思った。
職場に耳の不自由な方がいて、彼女は人の声を聞くことが出来ないのが幸いだったと思った。
筆談で[綺麗な心ですね。傍らに居て心地よいですね]のメモを渡すと彼女は手を振り、謙遜していたが、何気ない仕草に人となりが自然と現れる。改めて人の心が及ぼす影響の大きさを感じる。
私は田舎にいた頃、無意識ではあったが田舎の人と一線を引く為に標準語を使っていた。多分、子供心に彼らを嫌っていたのかも知れない。言葉は人となりを表す。
言葉に含まれた毒素がじんわりと首を絞めていく。こんな会話が彼ら、彼女たちには自然なんだろう。確かに自然であるかも知れないが人間なら言葉も選べるはず。選択の自由があるのだから。
私は何も上品であれとは思っていない。薄汚い心を隠すくらいのデリカシーは持ってもいいのではなかろうか。
美しい言葉は美しい心を育むのかも知れない。出来たら、美しい心から自在に溢れるのが最も良いのだが。そう言う人は珍しい。
見ない、聞かない。子供の頃、外の世界を遮断し生きて来て良かったと今では思う。幼い日の私の美意識があった。
(このままだと心が死んでしまう。心よ、空の彼方に逃げて)
幼い日に私は心を空に放った。私の心には耐えるだけの強さがないと知ったから。心を持たない私も辛いが、汚れた心を抱きしめることは出来ない。自分を愛せなければ生きてる意味はない。
(帰っておいで)
目印は愛してくれた人だ。上空をさ迷う私に優しい鼓動が呼びかける。
最近、毎日が穏やかだ。夜になるとブラリ散歩に出る。物思いに耽りながらノンビリ歩いていると、過ぎ去っ過去の恋人が傍らを歩いている。彼には今更何も聞けないのだが、あの頃のように愛する人の後を歩くように散歩をしている。
お袋の味を忘れないのと同じなんだろう。心から愛してくれた人も忘れない。
心から愛せること自体が美しい心を持ってるからに他ならないのだと改めて思う。

過ぎ去った愛

いろいろと勘違いもあったが、自分の目と心で探し歩いた事は後悔はしていない。振り返って見て、まっ！破廉恥なと笑うしかないが、なんでも体験しないと分からないものだから致し方ない。
嘘は書けないから、経験から感じた事を紡ぎたい。
ゲーテの最大の魅力は好奇心だと私は思う。彼の言葉に[人生は砂糖菓子では出来ていない。固いものも噛まねばならない]逞しい彼の精神と鋭い洞察力、知性、感性。人間としてバランス感覚の良さがある。
出来上がった人間より多少でも可能性のある人間を私は愛する。今はまだ未完成であってもあらゆる可能性を秘めた人間は魅力的だ。
逆に大嫌いな人間は出来上がっちまった野郎だ。野郎は男だけとは限らない。乞食のことだ。
生きる値打ちすらない人間がいる。
成長がないから常に不満ばかりを並べたてる。不満は胸にしまっておけ！努力へと歩き出すだろう。立ち止まるなら、それは不満ではない。欲求不満だ。
乞食だ。欲しがり、求める乞食。与える知恵を持ち合わせない乞食は心が薄汚れていく。誰がそんな薄汚れた鏡に自分を映そうと思うものか。人間は他者を鏡に自身を知る。美しい鏡に向かい乞食が問いかけたところで鏡は嘘が付けないのだから、無言になるしかない。鏡にだって選ぶ権利はあるんだ。私が鏡を選ぶなら美しく磨かれた鏡を選ぶ。薄汚れた鏡の言葉なんぞ当てにはならないからだ。

理解したい

ゲーテを理解したように愛する人も理解したいと思う。理解するに足る人間だと思い、好きになったのだから。巷で言われるような偉い人ではないかも知れない。愛すべき存在として理解したい。
私が彼の何を愛したか。無限大のエネルギーと人を愛する力に他ならない。
マニュアルに捕らわれない愛の表現に尊敬すらしている。
人は愛するが故に学ぶ。ただ学問だけの輩を私は軽蔑する。太宰、芥川、下らない作家連中を崇める気はない。頭でっかちのでくの坊に用はない。
勝手に悩んでいりゃいい。暇人どもが。メディアで馬鹿騒ぎしている政治家も同類だ。そう言う輩より、心から人を愛する力を持った人間を理解したい。ゲーテは別だ。彼は真実を知った上で虚構も誉め讃える。
なかなかユニークじゃないか。とね。
心と言う器官は目には見えないが、感性の豊かなゲーテは人間を生かしているものが感性にあると詠う。二つの心臓。
しかるに現代は片方の心臓しか動いてないゾンビもどきの人間がうろちょろだ。理解しょうにも死人では無理だろう。
私は彼に会う前は死ぬ事が喜びだった。今は生きていたいと願う。人を生かせない文学はくそくらえ！人を生かせない文明もくそくらえ！
自意識と言う棺桶に安住してるがいい。

遠出

感情から只今帰還だな。理性は合理的でいい。ここも長居すれば飽きるのは分かっているが、切り替えのスイッチがここにしかないから、時間が来たら、感情の電源を切る。
ふーん、そんなもんか。悪くはないね。感情も。特に素晴らしいのが恋愛感情だ。母性愛とは違うスリルがある。多分、固定されてないから揺らぎやすいのだろう。不安から赤い糸だの運命の出会いなどが生じてくるんだなぁ。
多少、乱暴に扱っても壊れないくらいの逞しい人ならいいが、感情は繊細で傷つきやすい。傷つくくらいの神経があるだけましかも。ハローワークの窓口のおっさんはそれさえ無かった。後日、伺った時はまだ生きていた。私ならあそこまで言われたら、暫く立ち直れないんだが、さすが、ハローワークだ。神経が図太い。理性的で一切エネルギーを使わずに対応する姿勢は現代的なオブジェだ。
儚いものが愛おしいと、思うのは一瞬だからだ。線香花火のパチパチ弾ける、あの雰囲気がいいな。優しい夜を思わせてくれる。長年連れ添った夫婦みたいだ。
うりゃ～と夜空を彩る情熱もいい。
去年の花火は見事だったね。毎日だと飽きるさ。
感情的になるとエネルギーの無駄使いが多いのだとも思う。合理的じゃないエネルギーを使うのが感情なんだ。
節約しましょうね。無駄使いは。

遠出

感情から只今帰還だな。理性は合理的でいい。ここも長居すれば飽きるのは分かっているが、切り替えのスイッチがここにしかないから、時間が来たら、感情の電源を切る。
ふーん、そんなもんか。悪くはないね。感情も。特に素晴らしいのが恋愛感情だ。母性愛とは違うスリルがある。多分、固定されてないから揺らぎやすいのだろう。不安から赤い糸だの運命の出会いなどが生じてくるんだなぁ。
多少、乱暴に扱っても壊れないくらいの逞しい人ならいいが、感情は繊細で傷つきやすい。
儚いものが愛おしいのは一瞬だからだ。線香花火のパチパチ弾ける、あの雰囲気がいいな。優しい夜を思わせてくれる。長年連れ添った夫婦みたいだ。
うりゃ～と夜空を彩る情熱もいい。
去年の花火は見事だったね。毎日だと飽きるさ。
感情的になるとエネルギーの無駄使いが多いのだとも思う。合理的じゃないエネルギーを使うのが感情なんだ。
節約しましょうね。無駄使いは。