自己防衛

誰かがレッテルを貼る前に自分とはこれこれしかじかの人間だと名乗る。私は死ぬまで自分の名を名乗らない気がする。好きじゃないから。ただ、そこにある空気だけを吸っていたい。誰かが名前を名乗ると空気が変わる。透明だった空気がくすんで行く。これこれしかじかさんは自分の作った妄想に縛られ、永遠と同じ人間を演じ続けていくのだろうか。私はごめんだ。それこそ、君にはついて行けない。しかじかさんの役の相手は大根役者でないと続かないだろう。退屈な人は毎日決まった自分を演じる。心や気持ちはゆく曇のように変わる。自分を守っている檻が、何時しか監獄に変わる。囚われているのはどっち？檻の中にいるのはだぁれ。