懲りない奴

他者からつつかれる事には慣れてしまった。同じ失敗を幾度も繰り返しながらも諦められないものがある。失敗の数々は私に多くの道を教えてくれた。私が目指していたものは変わらない。どの道を通ろうと必ず目的地に着くのだと確信しただけだ。何時の間にか私は計画さえ忘れてしまった。何故なら意図せずとも私の全ては目的の為にしか動かないのだと知ったからだ。私があがけばかえって目的から遠ざかる。私は盲目の子供であった。それは運命の優しさでもあったのだろう。私の意識が目覚めていたなら恐れや不安が私を捕え身動き取れない状態に縛りつけたであろう。私の自我が目覚めるより早く運命は激流になり意識を奪った。