携帯から書く日々ブログ
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[運動会!]店の中は客でごったかえっていた。昼は急ぎの客が多く、店にとっても稼ぎときだ。中原が来ている事は気になっていたが、話している暇はなかった。走り回る私に中原は[忙しいそうだね]と言う。内心は猫の手でも借りたい心境だが、ありのままの心境を語った所でこの多忙が変わる訳ではない。中原なら私が言った意味を理解するだろう。なんの根拠もないのだが、互いに事こまかに話さずとも分かりあえるものがあった。現実の前で分かりきった事を言う程虚しいものはない。楽しむしかないではないか。おそらく多くの人間が人生の幸福な思い出を寄り所として生きているのかも知れない。中原は違った。彼は人生の辛い時期から常に現在の自分を見ている。彼にとっての過去がいかなるものであったかは分からない。平坦な道ではなかったとしか。空想の中に隠された真実を証さない。[探せるものなら見付けてみろ]中原のポーカフエンスな顔が語り掛ける。スリリングな気分だ。中原との時間はスフィンクスの謎に思う。[僕を誘っていただけませんか]閉店前にやって来た中原は直立不動でそう言った。最初に言葉を交し
た時、仕事仲間に[あの人は又来る]私の直感は現実になった。 PR |
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