何処に居たの？

今でも、昔の癖は治らない。 心の隅っこに黙って座っている私は相変わらず、宇宙を駆け巡る私を待っている。 少しだけ、のつもりで出掛けていくのだが、帰り道を忘れ、アレアレ、なんで此処にいるの？何もかも忘れている。現実には余り興味がない。それじゃ生きて行けないよ。(そんな事位しってるわい)面倒くさがりだから、もういい！死ぬ。簡単に言い放つが、人間ってなかなか死なない。試しにやってみたが、のたうちまわって、吐き散らして、結局、悪戯に苦しんで、生き返った。車が大破しても私は傷ひとつない。悪運が強いのだ。度々の事故にも関わらず、しぶとく生きている。 (貴方にはまだ生きて、するべき事があるのよ。)そんな心境の時には、いかなる言葉も、慰めも虚しく、響くもんだ。 時がたち、(ヘッ！)と思う日がくると、なんで、あんなに死に急いでいたのか、サッパリ解らん。 しかし油断大敵、又、悪魔の様なあの誘惑がやってくる。 手口は解っている。(ヘイヘイ、取り合えず聞いておきます。)時間がたてば、消えていく単純な思い。恋愛だって、
そうだ！あんなに好きだったのに。 振り返るとしょうもない事はいっぱいある。馬鹿らしくて、話しにもならないのだが、あの時は、真剣だったのだろう。今私はケラケラ笑いながら、思い出すが、チョツと間違うと、苦しみから黄金の扉を開いてたかも。 安易な慰めはかえって、追い詰める結果になる。 何か好きな事ないの？間抜けた質問はさて、置いて。 少しだけ、波長を合わせていると、見えてくる。(こんな所に居たのか。)そりゃ帰りたくないのも解るわ。 砂漠の中、あえぎつつ、歩く。 辛いのが解る。暫し、付き合うか。誰かが傍らにいる、それだけでいい。それが自分自身だったなら、なおいい。二人の自分、誰の心にももう一人の自分がいる。 私は多重人格を自認しているから、話し相手がコロコロ変わるが、話し相手は多い程いい。様々な意見も聴けるし、いざとなったら、頼もしい助っ人にもなる。貴方の中の誰かさん、は誰なんだろう。