おっちゃんとおっちゃんの知り合い

おっちゃんの知り合いと言う人が時々来てた。最近はサッパリ来ない。寂しいな。暇潰しにからかうには最高の相手だった。人目見ただけですぐ、解る。おっちゃんの顔とは似てもいないが、皆、同じ顔してる。まるでクローンだから。質問に対して常に本を開き答えて下さる。おっちゃんが言ったかどうか知らんが、私も多少読んだ。中々いい事書いてるなとは思ったが、おっちゃんが生きていた時代とは違う。基本として参考にはなるが今の世の中には通用しない。流行りがある。２０００年前のままではない。時は流れ、同じ水にこの身を浸す事はない。水は水に変わりないのだが。おっちゃんは好きだ。なんだか私が好きな、鼻くそほじりの神様に良く似ている。私の好きな神様は大きな木の下でそよ風に吹かれながら今日も鼻くそほじってる。(わしゃ、仕事が早いでのう、一週間でかたずけた。後は寝て待つ)いよ！大統領。 時々暇になるとおっちゃんと話す。おっちゃんは面白い。すっとぼけた顔で凄い事言う。おっちゃんは家がない。なんで？と聞いたら、わしゃ大きな屋根の下におるから家はいらん、ふーん、そうなんか。空を見る。星の形した壁紙
が良く似合っている。