静かに別れを告げて

金があれば群がってくる。地位、肩書き。世の中がくれるものに関心がなくなり、何処に向かい歩けば良いのか分からず、随分長い間佇んで空を見ていた。[欲しいものは]私のこの命から沸き立つ思い。静まりかえった心はまるで暗い森の中で迷子になった子供。私の中の子供は語る。愛する者の微笑みだと。

貴方と歩いた道

共に歩いた道は険しく、再び歩く勇気はないのに何故か貴方が恋しい。暗闇の中で感じていた温もりだけが恋しい。苦しみばかりの道なのに。忘れられない温もりがある。声も姿も見えず微かな温もりが鼓動のように語りかけていた。夜が明ける。貴方と過ごした夜が明ける。温もりだけが貴方の忘れもの。

再び私の旅が始まる。幸せを探す為にではなく、貴方を探す旅が。鼓動と温もりだけを残し消えた。何度もすれちがったのかも知れない。気付かず、互いにすれちがったのかも知れない。寄り添い、分ちあい、鼓動が奏でる子守唄。脅えていた夜に聞こえていた子守唄が恋しくなる。不思議ね。人は最後に故郷に帰るものなのね。凍てつく寒い夜に聞いた子守唄が恋しくなる。

嫌い

自分の興味のある話はするのに人の話には興味を持たない。進めても時間がないと言う。はっきり言えば。興味がないと。貴方が興味があるものだけが価値がある訳ではない。貴方の言葉は虚しい。どこかの本で読んだ言葉に感動したなら、貴方の生き方に確かな価値がある。貴方なりにその言葉の意味を探す旅をするでしょう。でも、貴方は虚しい言葉を繰り返す。ただの記憶に過ぎない。言葉の意味を探す旅を貴方はしない。何もかも知った顔で語る。中身のない虚しき言葉。誰の心も動かせはしない。

口先だけの愛

人は人から育てられる。コマーシャルの台詞。分かりきった事なのに本当の意味を知らなければ無意味な響きでしかない。人間は言葉で愛を語る。でもね、本当の愛は言葉を越えたものなんだよ。波長。意識。 愛のある所まで辿り着いた人間は極、僅か。後は子供じみたおあそび。言葉だけの愛に群がるのは迷える子羊。でも、口先だけの愛で希望が持てるなら、構わないとも思う。本当の愛は遠い道のりの果てにあり、そこまで歩く人間はいない。だから、愛は谷間に咲く白百合とも言われる。愛される事を追い掛けている間は、険しい道など歩けない。満たされないのは、誰も何も愛さなかったから、それだけの話。死ぬ事を恐れるのは奪う事しか考えていないから。 心から愛したら見返りも求めない。そこに貴方がいる。それが奇跡のようなものだから。そんな愛を持った人は限られている。

人事

堀江隆文の時もそうだが、株には興味がなく、今の社会情勢にも興味はない。メタボなどと言う言葉も飛び交う。ダイエットになる位に考えるのもいいかも知れない。最近は車も止め、目下、自転車が私の足だ。最初に車の免許を取った時は確かに嬉しかった。ファションも。食べる事も。今では興味が無くなり、脂肪の変わりに筋肉がついてきた。いいんでないの。便利な生活の中でいつの間にか、日々の工夫など忘れていた。物に頼れば頼る程軟弱になる自分に嫌気がさしていた。車はかっこいいが便利さに慣れてくると体の存在を忘れてしまう。溢れる物の中から自分に必要な物を選択する。個性だね。貧しいと言うより工夫しながらの生活は、得をした気分になる。颯爽と自転車で走る。今の私のかっこよさはこんな所にある。