私の本質

人と触れ合う事が最高の喜び！と今なら自信を持って宣言する。憧れだったんだ。なのに何でこんな奴を選んだのか！
こいつが心から笑ってる顔を見た事がねぇ。ただテレビにかじりつき、時々薄気味悪い笑いが聞こえる。空っぽの理性しか持ち合わせていない。
ブラリ街に出る。名前も知らない人とのささやかな触れ合いに心和む。ほんの少しだけでも気にかけてくれているのが嬉しい。
些細な事にも笑顔を見せてくれる。
死なずに生きていけそうな気がしてくる。無言の思いに心が弾む。
心は不思議だ。感じるものがないと鼓動を止めてしまう。好きと言う思いが鼓動になる。

心からの行為

人の為だろうが心からの行為は自ずとと身につく。そう言うもんだよ。本心から発するものは持ち主の所に帰ってくる。形を変え、衣装を変え、良きものとなり帰ってくる。
なんてね。要するに何かをする時、真剣かいい加減かだと言うだけの話。人の為になんて思っているうちは多分真剣じゃないんだろう。
出だしなんてどうだっていいんだ。その時の心に忠実に真剣に物事に取り組めばいいと私は思う。
そう言う時って一見損をしたような所もあるが、長い目で見たら自身の中に思いも寄らぬ発見があったりする。これって物や形あるものばかりじゃないんだなぁ。

届かない

何を考えてるんだかわからねぇ。何も考えてはいない。目の前にあるものを見ているだけ。
この退屈な現実を少しデフォルメし、つかの間の芸術を楽しむ。壊しちゃいけねぇ現実にチッとだけ味付けをする。
食いなれた芋もスゥイトポテトに。人生は料理みたいなものでもある。不味い食材を使い最高級に仕上げるのがプロだね。良い食材なら手間をかけない方がいい。
美しい自然を見ていてそう思う。下手くそな建築家は美意識の欠片もない。無くしちゃいけねぇもんもあるんだよ。
失っちゃいけねぇもんあるんだよ。
取り返しのつかないもんあるんだよ。

青い炎

なかなか燃えにくい情熱なんてものがある。沸点が相当の温度にならないと燃えない。常に覚めているのは虚しさすら覚える。
燃えるばかりが人生じゃない。多少の憧れはあるが、空虚に日々を過ごすのも退屈極まりない。
他の楽しみを見つけながら死までの道をテクテク歩くのもいいか。
潔く自殺した人間は楽でいい。だが、そう言うのは最後の武器にしたい。
燃えていないと凍える孤独なんだろう。寒さも忘れるくらい笑うのもよかろう。やせ我慢もいいもんだよ。

馬鹿な奴

これがあなたが望んでいた世界か。自分の思い通りになるような操り人形を望んでいたのか。
[昔は上手く行ってた]何が上手く行ってたんだか。
会話も相談も笑顔もない。何の為に他人と暮らすのか。
地球が太陽の周りを巡るように私は無意識にあなたを中心に巡っていた。
一人になり、巡っていた星を失い、暫く不安定な日々を過ごした。自分を取り戻すまでの航路を振り返る。
狂っていくような感覚すら覚えた。狂うくらいなら死を取る。
世の中と関わりつつ自分の世界を保持するのは寂しいを超えて孤独なものだ。だが、今更手放す気にはならない。
他人と上手く付き合うより、まず自分と向き合いたい。他人の中に溶け込んでいた時に身に付けた衣装を今は自分の意志で選択する。
古いアルバムを開くように過ぎ去った時の中で私が身に付けていた衣装の数々を懐かしむ。
悪くは無かったがやはり自分らしい衣装を身に付けたい。
人から愛される為にでは無く。
私はここにいる！静かな叫びだ。
自分がある人間は操り人形などを愛したりはしない。
頑固と意志を履き違える。愛と欲望を履き違える。アンバランスは好きだが、あくまで計算された美だ。