世界一貧しい人

ゲーテはやっぱ凄い。
友よ、ルンペンはルンペンだ。車に乗ったって、馬に乗ったって、徒歩だって。
はい、そこの君、意味分かりますか。分からんだろうね。顔見ただけで君はまさしくルンペンだ。
さぞかし君の家にはルイヴィトンやらエルメスやらの訳の分からん代物がわんさかあるのだろう。
ブランド品でお上品に着飾らなきゃ君は街も歩けないルンペンさ。
因みにゲーテの時代って車あったんだっけ。年代は１８００年頃なんかなぁ。
車っていつ出来たんだっけ。
そんなこたぁどうでもいいや。人間が貧しい、貧し過ぎる。私が男を変える度に友人だか知人だか知らんが、のたもうた。[男変わる度に質が落ちてない？]
そうなんです。過去を振り返り男をズラリ並べて、いっちゃん下を選んだ、と言うか、私は自分をこの程度のレベルと自認していた。しかるに人間は時をかければ、みな木々のように成長するものだとの確信のもとにだ。ところがドッコイ！これがまた成長しない奴もいるんだ。
さて最後にまたゲーテを引用しようか。[何かになろうと言う人はなく、みんなもう何かになったつもりでいる]
もう完璧に死んでるね。私は３０年もの間死人の番人だったのだ。息を吹き返す間もなく黄昏が訪れた。
世界一哀れなるものは誰か。何も愛さなかった者だ。

愛する人を守りたい

人それぞれだな。私は束縛されるのが大っ嫌いだから、逐一指示されるのも規制されんのも嫌！
ってな訳だ。
おりゃおめぇは可愛いが限度があんだよ。悪魔の子サライよ。ダヴィンチもサライの気持ちが分かってたんだろうね。
ついサライの気持ちになりすぎてしまう私がいる。なかなか心の綺麗な子はそういるもんじゃない。この子をうまく育てたらユニークな人間になるのではと考えたのが甘かった。
その前にやる事がある。
鞭を片手に！
おりゃ～このくそガキめが。
そうなんだよね。調教しなきゃ育たないんだ。甘やかしてばかりじゃいい作品は出来ん。
私はそりゃ神様が厳しかったから今更人様の手を煩わせるなんてありませんのですよ。
こらぁ！日本の馬鹿者ども、いっぺんアウシュビッツに入れ。ばかたれどもが！サライ、おめぇはいい子なんだが、嘘つきだね。
嘘つきは泥棒の始まりなんだよ。
どっかの金持ちから盗んで来んかい！
そしたら誉めてあげっから。
大体だなぁ、所有欲の強いやつは汚ねぇんだなぁ。
流れない川は澱んでいくのです。あなたのもっとも大切な心が。
後悔すっどぉ！
後悔する心も売り飛ばしてんだろうなぁ。ナンマンダブツ…。

与えるとは奪うことなのです

与えても与えても、感じては頂けなかった方から私は多くを得ました。
笑顔が見たいが為にだけでした。
私がこの方の心から遠ざかるのは悲しい諦めです。
人は失ってみて、大切なものに気づくのだとしたら、この方も何時の日か大切なものに気付いてくれるでしょう。
最早、私を愛してとは思いません。ただ、人間には失ってはならないものがあるのだと分かって頂きたいのです。
昨夜は私が以前勤めていた病院の患者さんたちの姿が何度も何人も現れて来ました。
心からの愛を下さった方々です。
恐らく最後の力を振り絞って私に下さった優しさです。
僅か３ヵ月の短い時間でしたが、とても言葉では言い表せないほど親密になりました。
昨夜は様々な思い出が溢れ、とても眠る気にはなれず、思い出たちと遅くまで語りあかしました。
みな、笑顔で穏やかで優しい顔をしていたのです。
幸せでいてくれているのだと安堵いたしました。

自由と愛

何だか妙な気持ち。前は夜が好きだったのに、今は寂しい。また、雨だピョンピョン。
逢いたいなぁ～と心の中で叫んだとこで届く訳ねぇか。携帯があったって好きな人の心にまでは届かないんだなぁ。
本気だよって言ったって信じてないんだ。ほんでもって回りくどい手口ばっか使いやがって。
あ～だんだん腹が立ってきたぁ～！
変なやつ！
[僕に気付いて！]ってモールス信号盛んに送って来てたくせにいざとなったら、引くんかよぉ。
ムカつくからてめぇの車にぼろかすに落書きしたった。
で、ちょこっとだけスッキリしたが、また大雨になっちった。おんら！われ!!いてこましたろうか！ 大阪弁っていいなぁ。楽しい迫力がある。京都弁は嫌みを言う時にはもってこいだ。
言葉も気分次第で使い分けると楽しいもんだ。いつもおんなじは嫌だな。
で、私は明日の朝までてめぇのこと思って眠れなかったらどうしてくれんだよ。 ボケ、アホ、おたんこなす。
しっとりと雨が降っております。あなたと一つ傘の下歩きたいのです。なんちゃってね。
多分、このドラマ１０分もせんうちに終わるなぁ。

ここが私の書斎

愛する人よ。私は神と共にあなたまで歩いて来たのです。
遥か彼方から、神に手を引かれはるばるあなたを訪ねてきたのです。
出逢いは全て偶然です。神様は偶然が好きなのです。
あらゆる偶然を必然に変えるのはあなたの心なのです。
神様が全てをお膳立てしてくれる存在なら、私たち人間は何をすればよいのでしょ。
偶然を引き留めたのはあなたと私の心なのです。
偶然を素晴らしい未来に変えるのも私たち人間なのです。
与えられた自然に等しく私たちは愛に育まれ育ちゆく存在なのです。
しかし、あなたと私は摩訶不思議な出逢いでしたね。
巷をブラブラしながら落ち着ける場所はないかと思い、何気なく立ち寄った場所が今では我が家のように居心地がよいのです。ただでさえ脳天気な私はますます脳天気の度合いが増し、とんでもないところで思い出し笑いを漏らす始末です。否、漏らすのではなく大爆笑だ。
見知らぬ方が見ていたら私は精神病院に放り込まれるでしょう。
そう言う不安も無く本当に好き勝手させて頂いてるのもあなたのお陰と思ってます。狂ったような私を寛大極まりない眼差しで見守って下さって。
因みに彼は大嘘つきです。切なくなるくらい嘘つきです。
まるでレオナルド、ダヴィンチの傍らにいたサライと似ているのです。
もうお分かりですね。彼が如何なる人物かを。
よき書斎と可愛い悪魔の子を授けて下さったことを感謝いたします。
悪知恵に長けてはいるのですが、もとより愛するが故の悪知恵なのでお許し下さい。いい子ちゃんでは私が飽きてしまいます。
私にとって天国と退屈は同義語なのです。否、言い直しますね。
平和とは戦争のない世界ではなく心がリズミカルにダンスをする状態を言うのです。まさに今がそうです。