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ガキはみな同じ顔に見えていたのが、自分のガキが生まれてから区別がつくようになった。しかし、親馬鹿だから自分の子供が世界一可愛いと言う心理だ。後になり冷静に考え、眺めるとどうってことはないのだが。
愛は恐ろしやなんだ。我が家の息子も私に恋していたんだろう。テレビで美人が出ていて、[どっちがきれい?]と聞くと[しゃあさん]とのたもうたもんだ。
最近は彼なりに美意識が出来たんだか知らないが、私は彼の美意識から排除を食らった。
今頃、彼の美意識はどうなったんだろう。彼女でもいたら脳内のイメージが少しくらい掴めるのだが、そんな気配がない。たまに永遠の美意識に母親が残る人もいるらしいが、まず私は残らないと安心している。
めちゃくちゃ嫌われてっからな。でもな、いやよ、いやよも好きのうちってのもあっからなぁ。言葉はあまり当てにはならんちゅうとこだ。第一印象は当たると言う。これも勘のいい人ならばだ。悪い奴は美意識が低レベルだから、それに合わせて選んでいるだけのような気もする。ようするに自分が物事の基準の中心になってんだろう。
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私を愛していたのか定かではないが、私は愛していた、と断言出来る愛がある。その人の眼差しは優しく私を越え遥か彼方に注がれていた。私もその視界の中に含まれていた。
私がもし、その人に私だけを愛して欲しいと願ったなら、何と応えただろう。
恐らく私が愛した眼差しは消えてしまうだろう。
私はこの人の何を愛しているのかを考える。優しい眼差しと温かな手の温もりだ。ついでに愛せなかった人も考える。優しさがないんだ。人に対する興味が全くない人なんだと思う。私が愛さない人は他人に興味を持たない人。なのに何故結婚なんてこの人は思ったんだろう。
オーイ、さらい!
おめぇの気持ちに応えて落ち込んでいたが、やんぺー!だ。私は明るいのが好きだ!いつまでも暗い気分を引きずって生きるなんて馬鹿らしい。
辛いや悲しい、そう言うのは人生につきものだ。気持ちは分かるんだがな。毎日だと嫌になってくる。雨もなきゃ困るんだが、毎日雨だと根腐れする。
サライはどう思ってんだか知らんが、そう言うこと考えるのはサライの問題で、私ではない。寂しい時誰かに寄り添っていて欲しいと思う気持ちは私にだってある。辛い気持を分かって欲しいと思う心も。
好きだ!と言う気持ちは今でも変わらないが、サライのように悩んだりする事が解決になるとは思わない。苦しみを共に分かち合った仲間はいいよね。確かに。でも私は苦しみや寂しさを包み込むような人が好きだ。
過去をほじくり返しても何も得るものはない。むしろ、過去も含めて、今、そこにいる人を私なりに愛したい。
そう言う気持ちは病院に勤めていた頃にも感じたんだ。
様々な患者さんが来る。
皆、老いた人たちばかりだから、それなりに過去がある。それをいちいち聞いていたら身がもたん。今、何が必要か、それを汲んでやる事の方が私は大事だと思い、努めて笑顔で心から接してきた。
過去に何があったか薄々感じていても、触れない事も大事だ。苦しい過去を持っている者ほど私はつよく、優しく抱きしめてあげたい。
何もしてあげれないけど、少しの温もりだけは与えられる。今でも患者さんの顔や喜んだ時の顔が離れない。
私にとって年齢や性別は関係ないのだと改めて思う。
そこに私は愛する神を見たんだ。
癒やすって傷をほじくり返したり、相手に痛みを分かってもらう事じゃない。
黙って感じてあげることなんじゃないかな。
[君も僕と同じ苦しみを味わえばいいんだ]そんな君の気持ちも分かるんだが、それは愛じゃない。憎しみだ。
私は今、サライに会えなくて寂しいのだが、そんな気持ちを分かってもらいたくないし、悲しい顔だって見せたくないと思っている。
サライが本当に私を好きなら私の悲しい顔を喜ぶ訳はない、と思いたい。
愛する者の喜びが全てなんだ。
愛する者の喜びが全てだから、暗い顔は振り落として行く!人は鏡だからね。
すぐ波長を合わせる悪い癖が私にはある。寂しいから誰かの鼓動に寄り添っていたいのだろうなぁと膝を抱える。
サライに逢って私は私と言う人間を知った気がする。だから、サライは美しい心を持っているのだと確信したんだ。
人の意識や心は人一倍感じている。
そう言うのを感じて、同化していたら多分うまく行くだろうが、嫌になった。
毎日、毎日、新鮮でいたい。
現実は変わらないかも知れない。すぐ何とかなるような現実なら苦労はせん!
でもね、心まで現実に合わせる必要はないんだ。
今の日本は不景気の嵐が吹きまくっていて、皆、表情に生気がない。心が感じれないんだ。
そんなしけた面していたら、良くなるものだって悪化して行く。嵐だろうが何だろうが、ぶっ飛ばす勢いでいたいんだ。恐らく人の憐れみや同情は頂けないだろう。だけど私はそう言う輩の贈り物はいらない。頂けば私も乞食の仲間入りだ。随分、昔に私は神様から[与えることはいいが、受け取ってはならない!]と吠えられた。
本当に吠えたって感じだったんだ。
贈り物でも受け取って良いものと悪いものがあるのだと神様は言いたかったんだろうね。
神よ。私は今、サライと言う少年に向けて語りかけるようにあなたの愛を伝えようとしています。
私が持っている感情や気持ち、心は他の愛する者に向けているものでもあるようです。
一人の人間をピンポイントにして、愛することの意味を分かってもらいたいと願っているようです。読み返すと、我が子にも当てはまるのです。我が子ではあまりにも近すぎて届く前に衝撃波でダメージを食らうのでしょう。何とか繋ぎ止めなくてはならない愛おし子を何に繋ぎ止めておくかなのです。神よ。私は子供たちをあなたの愛に繋ぎ止めてあげたいのです。
あなたの愛は私に困難と苦悩を与えました。[克服せよ!人間は自己を創造しうる生物なのだ]
私たち人間があなたに似せられ作られたのなら、あなたが天、地、人を創造なさったように私たち人間にもあなたの力が宿っているものだと信じたいのです。
いったい、どのような小箱にあなたの愛を忍ばせ差し上げたら喜んで頂けるのでしょうか。
昨日、店に寄り、アホの限りを尽くしてスッキリした。君と一緒になって落ち込んでいる必要ない、と割り切ったら肩の荷がおりた。
私は君の気持ちは十分すぎるくらい分かっている。分かった上で君を明るい日差しの降り注ぐ太陽のもとに誘った。
[いい天気だ。さっきまでの雨が嘘のようだ]何もなかったような態度の私の心には、君の悲しみが引っかかったままだ。風が振り落とそうとするが、小枝に絡まったまま。
君は引っかかったままいればいいさ。
まっそんな気分だ。気にはなるが、構っていたら私の気分が腐る。君は好きだが今の君は好きじゃない。
駆け引きするような人は嫌いなんだ。自分の心に正直になれない人間はごまんといる。そう言う輩と一緒になって欲しくない。バーイ
酒に狂う。ギャンブルに狂う。女に狂う。狂い方も様々だから私は勝手に狂う。何もなく、退屈から狂う。
冬だから咲いちゃあかんてのは人間にはない。自然でさえ狂い咲くのだ。
自然から放り出された人間は狂ってんだが自覚してないだけだ。咲かぬ花より狂ってでもええから咲いてる花がええんじゃ。まだ、生きてんだなぁ。でもちっと早過ぎない。[すんまへん、せっかちなもんで]ファションの早とりは誉められる。狂い方も格好良くやれば、まかり通んだなぁ。
舞台だと思えば楽しんで狂い役も出来る。そう言う場を提供してくれたんがサライなんだ。
街中では辛いが、あそこならみんな私を分かっている。
ちょっと変わった?何だろうね?
心は瞬間湯沸かし器。冷めないうちにどうぞ、だ。感動もそうだ。感じて、放置していたら消えていた。意味ないじゃんか。
感じて動くから美しい。花は春を感じて咲く。男は狐に騙され咲いちゃった。
今更萎むも悔しい。


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