面白くない

そう言えば私小説読まない。好きな作家は佐野洋子さん。特に１００万回生きた猫が。佐野さんの間抜けなエッセイも好きだなぁ。最近うちのガキがはまってる大鳥圭介がいい。佐野さんに似てる。佐野さんも長い話嫌いかも。何と無くなんだが。面倒臭いかもね。物語作る暇あったら生きてる方がいいなんて、思ってんだろうな。生きた証が短い言葉になる時、読み手の中にも人生が伝わると私は思う。生きてみない事には解らない。結局、小説は童話には敵わない気がする。偏見だろうなぁ。ちんたら読むのが面倒くせ～えのかも。何時も美味しい所だけ頂くのが美味い。

もう一つの世界

目で見てる世界と心が感じている世界、両方が合わされたのが本当なんだろうな。秘密になっているもう一つの世界。希望も絶望も入っている。パンドラの箱は人生だから、生きている証みたいなもので出来ている。オルゴールに例えるのが好きだなぁ。蓋を開けると私の好きな音楽が聞こえる。その箱にはハート形のブローチが入っている。偶然だったがサイズがぴったりで自分でも驚いた。今使っている腕時計も、２０年の眠りから醒めて再び時を刻み始めた。失われた時が蘇る気がする。物に対する 愛着なんだが。

感性の動物

人間とは不思議な生き物だ。腹の足しにもならないものを好む。若い時、金が無くてスーパーの裏から捨ててある野菜を食い、一輪の花には払う金があった訳だ。花は私の豊かさのシンボルだったのだろう。飯食う金が無くても私は幸せだとでも思いたかった。子供の頃、父親の職場に行き、飲み散らかされた酒瓶を近くの酒屋に運び１５円の金でパンを買って食べた。今、私は子供の為にと始めたパンを作り続けている。作りながら思う訳だ。人はパンのみに生きるにあらず、と。音楽が好きで、絵画が好きで、言葉の持つ不思議な世界が好きで。形もない腹の足しにもならないものが今でも私の希望になっている。人間は不思議な生き物だ。兎も餌も欲しいが私の手を求める。温もりを求める。ブルータスおまえもか！

メッセンジャー

ひたすら書き写した時期がある。言われるがままに。操り人形の様に、頭では信じてはいなかったが、何か意味があるのかと疑問に感じながら書き留めたものが手元に残っている。余りにも非現実的で、思考が止まってしまう様な内容だった。今は意味としてでは無く、感覚として言葉にならない不思議な揺らぎを覚える。現実だけを見ている人間には決して伝わらないであろう事も承知の上で、私は言葉の意味を生きている。経済重視の世の中からすれば迷惑な話だ。人間の精神が目覚めたら経済はそれほど重要では無くなるだろう。精神的なものは人から買う事は出来ない。自分で生きるしか方法はない。人間には選択の自由があるのだから、いずれ命あるものは消える運命にある。ただ、それだけだ。

それぞれの神

私はヘレン、ケラーやココ、シャネル、ビクトル、フランク、手塚治虫先生その他、まだいるのですが、名前をあげる必要はないと思います。これらの人に共通しているものが何であるかだけ解って欲しい。才能ではないのです。才能は後からついてきたものに過ぎない。光輝いているから誰もが先に才能に目が行くだけです。良く見ると才能の背後には必ずと言っていい程暗黒があるのです。暗黒であるうちは誰も才能に気付きません。暗黒は星が生まれる大地、飲まれて消えるか、暗黒から不屈の精神で立ち上がるか、個人の自由ではある。私は以前から神様は過酷な大地に降り立つと言う印象を拭えなかった。もう一つ幼い命に宿る。時には赤子であり、時には虐げられた者のうちに。踏みにじられ様と屈服を知らない命に住まいを定めるのです。