解るんだなぁ

言葉は同じだが、中身が違うと言う事は解るんだなぁ。借りてきた衣装は一目で解る。素人目には解らない所に印がついている。必ず通る道があり、そこを通った者にしか解らないものがある。あ～ありゃ神様の子供だ。私がそう思う人は人間の言葉で話したりはしない。

殻の中の死体

殻を造り収まってしまうと安心かも。私には棺桶にしか見えないものが住まいなのかな。最初は好きでも何時か飽きてくる。殻の中の死体を愛するなんて芸当は私にはできない。歩きながら話そう。互いに並んで歩いていたい。寂しいから、もっと遠くまで歩きたいから。変わらないのは、生きている限り変わり続けるのが生きている証に思える。棺桶の中の死体も変わる。静かに土に帰る。そう言うのはもっと先でいい。だから、少し手荒いかもしれないが、時には自分をかなぐり捨てて走りたい。君にはついて行けない。そう言われても、生きてる限り私は生きていたい。損とか得だとか考えた事もなかった。好きな方に向かうしかできない。結果、別れる事になろうと仕方ないと思う。私が愛した人は消えてしまった。引き留める事が愛ではない。見送る勇気だと思う。

悪意？

他人が自分に悪意を持っていると言うのではない。無意識を押し付けているだけなんだが。それが私に苦痛を与える。彼等は信じて疑わない。それはそれで親切であり、優しさである事は否定はしないのだが、かえって苦痛を感じる。いっそ悪意であったなら救われる。私はお前を愛している、受け取ってほしい。受け取らなかったら貴方は私を愛さないだろう。それを愛とは言わないのだ。愛と言う言葉の背後にあるものはまるで、大きな口を開けた怪物だ、と私が言ってみた所で多分、私は負けるだけだから、聞かなかった事にするし、知らない振りをするしかない。

ケチ

私の神様はケチ。食い物がいっぱいあっても、ほんのチョツとしかくれない。なんで？と聞いたら、明日生きていける分だけと言う。暗いよと言えば、月灯りがあるじゃろうだ。寒いと言えば、お日様がでたらあったかくなるからだとさ。ケチ！随分昔の話し。私は事あるごとに神様と話していた。今ではジイやになったのだが、ヨレヨレになってもいとおしい存在がある。ケチだけど。

極端

人間が好きなのか、嫌いなのか、解らん。誰にも会いたくない時もある。誰かに会うなどと思わず出掛けると、大概、人間は面白いとなる。いきあたりバッタリの出会いにチョツとした悪戯心がうずく。反応が日常の単調な流れにポイントをつける日がある。材料を探す様に人間を探す。誰でもいい訳ではない。すれちがいざまに、お！いけるかも！そう思える人でないと、私が精神病院送りになる可能性がある。片足だけ狂気の世界にとどまる。私はこっちの世界が好きなんだが、誰も住んでいないから、町に出て、好奇心のありそうな、迷子になる心配のいらない人間を探し歩く。