無重力の中で

闇にポッカリ浮かぶ。無重力では方向を定めたとて思うように進めない。思いだけを抱く胎児のようだ。孤独である事は世界から切り離される事なのか。珊瑚の産卵を思い出す。夜になると無数の卵が浮遊しながら解き放たれる様は今の私の心境に近い。珊瑚には定められた宿命がある。意識せずとも本来あるべき姿になる。

幸せ

あてどなく無心に生きていたかった。恐らくその憧れは子供の頃に私が味わえなかった世界だからだ。常に怯えながらの幼少期はひたすら走り続けたように思う。無意識の癖になっていたのだろう。逃げる必要が無くなっても走る癖だけが残った。悪い習慣ではあったが、全てが悪い訳ではなかった。死に物狂いで走る事で何時しか無心になっている自分に幸せさえ感じるようになった。幸せを考えるのではなく、感じる。考えているうちは幸せは多分遥か彼方にある。無心の中に私は幸せを感じる。平和と愛があるのを知る。

行きたくない

知人からメールが入った。 今度どこかに行きませんかーどこに行っても結局人間の面白さでしかない。悪い人ではないがそれだけじゃ飽きてしまう。ばかばかしい人生よりばかばかしいひとときが嬉しい。ばかばかしい人生に退屈なひととき。悪い人じゃないから余計困る。

予測不能

未来は予測不能だと誰もが気が付いている、だからこそ人は予測出来るものを求める。たとえそれが退屈な日々に過ぎなくてもだ。その結果が欲求不満を引き起こし、絶え間なく消費に走り回る。私は危険な道を選んだのかも知れない。私の中の神が命じるがままに私は怯えと信頼を持ち歩く。 人類は一つの生命体である事を信じる。

素直に生きたいね

頭がボケてから素直になるってのも悲しいねぇ。だけどやはり素直な人はいいと思う。病院と言っても老人ばかりではないので、様々な刺激を患者さんから頂いております。逆に私が学んだ事の方が多いかも知れません。素直に感謝したり、素直に非を認める勇気など様々ですが、教えられた事が沢山あります。 心を大切にして下さい。何よりも心を守って欲しい。 明日休みで、パン焼きます。久しぶりに食べますか？