自意識過剰

病院でタバコを吸おうと思い、外に出た。おばさんが何やら訳の分からない事を言う。[あんた、私に何か用事でもあるんか！さっきから人の顔ばかり見て！]見た覚えはない。むかついた。[誰がそんな不細工な顔見るか！]自意識過剰になるのは寂しいからなんだけど、寂しさを自覚しないと逆効果かも知れない。

目覚めると

いつまでも布団の中にいるのは気が滅入る。行くあても無く家を出る。ここよりはましか！巷をあてどなくさすらうのが私の性なのかと嘆く。
息が詰まるような時間。会話がないからじゃない。酸素不足の金魚のような沈黙。心は何も語らないが微かなモールス信号を送る。
だが、私は聞こえない振りをする。
自分の心の声を聞こうとしない人間の心など読む必要はない。自分と関わらない人間が他人と関われる訳はない。
誰とも会話をしない日が幾日も続くと自分すら分からなくなる。
人は人によって自己確認をしている。特に自己を持たない人間ほど他人の賞賛が全てだ。
狂わないことを願ってる。

守りたいもの

現実を守る為に人は生きるのか。
失われた時よ。
すれ違いざまに交わすジョーク。
見知らぬ人との瞬間の笑顔。
少しの食い物と雨露を凌ぐ場所があればいい。
私の心が世界を描く時が最も幸せだから、多くは望まない。踏み潰された世界が再び目覚める。
感性、それが人間の性だから。
頭は感じた事を表現する為にある。
動物なら生き延びる事を考えるのだろう。動物は心と頭が分裂してはいない。
二つの世界を一つに繋げたい。見えない橋をかけたい。
心よ。私はおまえの僕に過ぎない。
おまえが目覚めてからの日々はなんと豊かで困難な事か。
共に死ぬくらいの覚悟がなきゃおまえを受けとめる事はできない。
多分、怯えていた。おまえは悪魔でもあるから。

心と言う広場

心を読むから面白い仕掛けも出来る。
上手を行くくらいの仕掛けには拍手喝采を贈りだい。
観察力がなけりゃ出来ん。でもあなたが観察している私は私が創造した私に過ぎない。
騙し合いが楽しいくらいの余裕があれば付き合いもいいもんだよ。
悪いようにはしないって信頼があれば、嘘も笑ってられる。笑えないまではまるのは馬鹿だ！
心と言う広場は神の住みか。無から有を生み出す。
一瞬の創造。
その瞬間感じた事を表現するのが心。
目まぐるしく変わる日々を豊かにするのは真っ白なキャンパス。消しては描くの繰り返し。

分かりきった退屈

会う前から分かってしまう。多分、こんな感じに時間が過ぎて行くんだって。
決まりきったセリフ決まりきった仕草。悪い人じゃない。
いい人だけでは飽きる。退屈を紛らわすのに巷では犯罪が刺激剤になる。
別に犯罪者になれって言ってる訳じゃない。つまらない自分に気付け！
多分、いつでも前に向かって歩きたいと願っている人はそれだけで新鮮なんだろう。
謙遜は沢山だ。
私なんか！決まりきったセリフにも飽きる。
一緒にいて退屈な人。愛してはいるが、そう言うのとはまた違うんだろう。
無難な人。罪のない単純な人。
単純は好きだが、私が思う単純は違うような。
つまらない話から気分を変えようとしても、ただ凄いと言うだけ。本当に思っているなら実践しろよな。
私には関係ないが、いい人だけでは長続きはしないんだよ。可愛いだけでは飽きるんだよ。